◉一日エコツアー開催

梅雨明けしたというものの八丈島の西山(八丈富士)と東山(三原山)には、低い雲がかかっています。
海洋性気候の八丈島の周りには、黒潮が流れていて、暖かく湿った空気が湧き上がっています。
その湿った空気が低い山々に当たり、ガスが発生しているのです。

天拝山に毎日のように登られているというお客様は84歳、奥様は77歳と伺いとのこと。
いずれにしてもゆっくりと安全に八丈富士に登って行こうと思っていました。

登山道には、カキランやネジバナやシマホタルブクロが咲き、
アビ(野苺)の実やニオイウツギは残り少なくなってきていました。
曇り空ですが、湿度が高く、汗が噴き出てきます。

お鉢の分岐まで登ってみると稜線もお鉢の中もガスに覆われて、視界が悪く風も強い状況でした。
少しでも青空が覗くようであれば、山頂を目指してみるのですが、ガスの中で全く見えません。
山頂から降りてきた登山者は「ガスが露のようで、髪の毛はびしょびしょになるし、何も見えなかった」
と言っていました。

先に浅間神社に行って様子を見ることにしました。
お鉢の中の苔類やシダ類は、露でビッショリ濡れていました。
サルオガセはとても喜んでいるように見えました。

足元に注意しながら浅間神社まで到着。今日は神秘的な様子を見せていました。
小穴なお腹を覗いてみても真っ白で、ヤマグルマも見えませんでした。
浅間神社で木花之佐久夜毘売に手を合わせ、お客様の健康と安全と世界の平和を祈りました。

お鉢の分岐まで戻って山頂への稜線を見てもガスと風が強くなっていました。
奥様のご意見もあり、今日は下山することにしました。
登山の事故は多くが下山で些細なよろめきから起きることが多いものです。
奥様の足の運びを確認しながら、ゆっくりと無事に下山することができました。
アオバセセリがザックの汗を吸いに周りを飛び交います。木花之佐久夜毘売が化身しているように感じられました。

ふれあい牧場の霧の中でした。
ランチがどこも空いていなくて、空港のアカコッコへ。
昼食後は、南原千畳敷海岸を散策して、最初の流人だった宇喜多秀家と豪姫のお話をさせて頂きました。
カラスザンショウにアオスジアゲハが群れていました。

遠くからご来島頂いたお客様から色々と興味深いお話を伺うことができ、感謝申し上げます。
島の時間をゆっくり楽しまれて下さい。ありがとうございました。

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